「重いウエイトを必死に上げても、なかなか腕が太くなりません😩」
重いウエイトの上げ方と下ろし方に問題があります。
アームカールであれば肘を固定して(肘を動かさないようにして)ウエイトをゆっくり上げ下ろししてください。
いつものウエイトで、それができますか?
②重量挙げのような筋トレでは効果的に筋肥大しない理由
③なぜ重量挙げのような筋トレになってしまうのか?
筋トレ歴16年の筆者が、筋トレしてもなかなか筋肥大しない人の筋トレについて解説します。
<自己紹介>
筆者本人(1960年生 2023.11撮影)
筋トレ歴16年 ボクシング歴10年
<筆者略歴>
1984年 東京大学工学部建築学科卒業後、ゼネコンに入社
1988年 インフラ企業に転職
2018年 子会社の不動産会社に転籍
2023年 退職
目次
筋トレと重量挙げの違いとは?
筋トレ(ボディビル)と重量挙げの違いを表にしました。
筋トレ(ボディビル)は、狙った特定の筋肉に負荷をかけて刺激を与え、筋肉肥大を促すトレーニングです。
一方、重量挙げは、持ち上げるバーベルの重量を競うスポーツなので、出来るだけ高重量を持ち上げるには全身の筋肉に負荷をかけます。
また、重量挙げは瞬発力を上げるため、神経系の強化を重視します。
重量挙げのような筋トレでは効果的に筋肥大しない理由
重量挙げのような筋トレとは次の通りです。
①反動を利用して全身でウエイトを持ち上げる
②ウエイトを上げ切ったところで重量挙げのように肘をロックする
③ウエイトを下す時は重量挙げのように床に落とす
①反動を利用して全身でウエイトを持ち上げる
反動を利用して全身でウエイトを持ち上げると負荷が分散してしまい、ターゲットにした特定の筋肉に十分負荷がかからなくなってしまいます。
これでは、筋トレの意味がなくなってしまします。
「やり切った感」だけでは、筋肥大しません。
②ウエイトを挙げ切ったところで重量挙げのように肘をロックする
筋肉への刺激は、圧縮とストレッチ(引き伸ばし)の両方が必要です。
そして、そのどちらかが途切れることなく続くことが重要です。
例えば、ベンチブレスの際、ウエイトを上げ切ったところ(トップの位置)で、肘を伸ばし切ってロックしてしまうと筋肉を圧縮する刺激が弱まります。
ウエイトはトップの位置にあるので休憩には見えませんが、実質的には休憩と同じになってしまいます。
肘はロックしないで少し曲げた状態であれば、筋肉への圧縮の刺激は続きます。
③ウエイトを下す時に重量挙げのように床に落とす
重量挙げの場合は、バーベルを持ち上げることが目的なので、持ち上げた後は重さに任せてバーベルを床に落としても問題ありません。
しかし、ボディビルを目的とした筋トレの場合、それでは効果が薄れますし、マナーとしても良くありません。
ウエイトを下す動作をネガティブ動作と言います。
例えば、ベンチプレスの際、バーベルをトップの位置から胸に下ろす動作がネガティブ動作にあたります。
この動きによって大胸筋にストレッチ(引き伸ばし)がかかり、筋肉の繊維に刺激を与えて成長を促します。
筋トレは、ポジティブ動作(ウエイトを挙げる局面)とネガティブ動作(ウエイトを下す局面)の両方を意識的に行うことで、最大の効果を得ることができます。
なお、筋肉痛はネガティブ動作によって起こります。
下の画像は、元スーパーバンタム及びバンタム級世界チャンピオン、ギジェルモ・リゴンドーの肥大化した広背筋です。
この肥大化した広背筋をヒッティングマッスルと呼びます。
パンチを空ぶった時に広背筋でパンチを止めることになります。
その時の広背筋への刺激(ストレッチ)が、ヒッティングマッスルをつくります。
なぜ重量挙げのような筋トレになってしまうのか?
筋トレの目的が、重量挙げのように出来るだけ高重量のウエイトを上げることになってしまう原因は以下です。
競争心と虚栄心
他人と比較して、重い重量を上げたい気持ちも理解できますが、競い合うのはウエイトの重量ではなく、筋肉量にしましょう。
「競争心と虚栄心」による無理な筋トレは、見る人が見ればすぐ分かります。
大きな声で気合を入れたり、敢えてウエイトを床に落として大きな音を出したりする人も稀にいますが、これはマナー違反です。
筋トレ上級者は、あまり音をたてずに集中力を高めてトレーニングします。
ダンベルを静かにラックに収めるのもトレーニングの一環です。
まとめ
✔筋トレと重量挙げの違いです。
〇筋トレ(ボディビル)は、狙った特定の筋肉に負荷をかけて刺激を与え、筋肥大を促すトレーニング
〇一方、重量挙げは、持ち上げるバーベルの重量を競うスポーツなので、出来るだけ高重量を持ち上げるには全身の筋肉に負荷をかける
✔重量挙げのような筋トレでは、効果的に筋肥大しない理由です。
①反動を利用して全身でウエイトを持ち上げると負荷が分散してしまい、ターゲットにした特定の筋肉に十分負荷がかからない
②ウエイトを上げ切ったところ(トップの位置)で肘をロックしてしまうと、筋肉を圧縮する刺激が弱まる
③重さに任せてウエイトを下すため、ネガティブ動作が意識的に行われず、筋肉への刺激が不十分になる
✔重量挙げのような筋トレになってしまう理由です。
競争心と虚栄心