筆者は現役時代、長時間椅子に座り続けていたため、運動習慣があったにもかかわらず腰痛によく悩されました。
さらに、退職後に始めたブログ記事執筆により、椅子に座っている時間が長くなった結果、腰痛が慢性化してしまいました。
現役時代は会社で椅子に座らざるを得ませんが、定年退職後はどうしようと自由です。
そこで、スタンディングデスクでのブログ記事執筆に切り替えた結果、腰痛が完全に消えました。
この記事では、筆者の体験をもとに、スタンディングデスクを活用した座りっぱなしの生活改善法をシェアします。
②1日の座位時間と死亡リスクの関係
③筆者がおすすめするスタンディングデスクのタイプ
④挫折することなく効果をより高めるためのアドバイス
<自己紹介>
筆者本人(1960年生)
筋トレ歴17年 ボクシング歴11年
<筆者略歴>
1984年 東京大学工学部建築学科卒業後、ゼネコンに入社
1988年 インフラ企業に転職
2018年 子会社の不動産会社に転籍
2923年 退職
目次
人類にとって座り過ぎが健康に良くない理由とは?
狩猟採集生活を送っていた時代の人々は、食料を探して移動する必要がありましたから、睡眠時を除けば立ったり歩いたりが生活の中心でした。
その狩猟採集生活は人類が約200万年前に誕生してから、農耕生活が始まった約1万年前まで続きました。
また、人類が椅子を使い始めたのは約5000年前の古代エジプトやメソポタミア文明の時代とされているので、人類の歴史を1年のスケールで計算すると、椅子に初めて座ったのは12月31日の午後11時過ぎごろに相当します。※1
※1 日本人が椅子に座り始めたのは、明治時代以降、文明開化の影響で西洋文化が取り入れられるようになってからですが、一般庶民に椅子座が広まるのは、第二次世界大戦後、高度経済成長期に入ってからです。それまでは、畳の上に座るのが一般的でした。なお、正座が一般的に広まったのは江戸時代からとされています。
したがって、人類の歴史を長いスパンで見ると、人類の身体的構造は椅子に座るより、立ったり歩いたりするのに適していると考えるのが自然です。
人類にとって座り過ぎが健康に良くない理由を以下にまとめました。
・人類が進化の大半を過ごした狩猟採集生活の時代では、立ったり歩いたりが中心の生活であったため、人類の身体的構造が椅子に座るのに適しているとは考えにくい
1日の座位時間と死亡リスクの関係
座り続けることは腰に負担をかけ、腰痛を引き起こす可能性があるだけでなく、死亡リスクとの関連性も報告されています。
オーストラリアのシドニー大学を中心に行われた調査によれば、1日の座位時間が4時間未満の人と比較して、8時間以上座っている人は総死亡リスクが15%高くなり、11時間以上座っている人ではそのリスクが40%も高まるという結果が示されています(下のグラフ参照)。
- 出典:Van der Ploeg HP,Chey T,Korde RJ, et al.Sitting time and all-cause mortality risk in 222,497 Austrian aduits.Arch lntern Med 2012;172:494-500.
筆者がおすすめするスタンディングデスクのタイプ
筆者がおすすめするスタンディングデスクのタイプは、天板の高さを変えられる以下のようなタイプです。
座り過ぎは良くありませんが、立ち過ぎも疲労を招くため、立ったり座ったりを繰り返すことが理想的です。
そのためには、天板の高さを簡単に変えられるガス圧昇降式のスタンディングデスクが便利です。
筆者は、以下の画像のように立ったり座ったりしながら作業しています(最近は立っていることに慣れたので、ほとんど立っています)。


挫折することなく効果をより高めるためのアドバイス
挫折することなく効果をより高めるためのアドバイスとして、スタンディングデスクの使用に加え、抗重力筋を鍛える筋トレの開始をおすすめします。
抗重力筋とは、以下の図に示されている筋肉を指します。
引用:高齢者におすすめの脚の筋トレ種目【元気に歩ける身体づくり】 | Sharez for Trainer|
抗重力筋といっても特殊な筋肉ではなく、スポーツクラブなどに備えてある筋トレマシーンで手軽に鍛えられる筋肉です。
スタンングデスクの使用をきっかけにスポーツクラブで筋トレを始めることで、健康寿命の延伸だけでなく、居場所や仲間づくりを通じた精神面への良い影響も期待できます。
参考:シニアの筋トレ始め方|高齢者の筋力トレーニング方法を経験者が解説
まとめ
✔人類にとって座り過ぎが健康に良くない理由とは?
・人類が進化の大半を過ごした狩猟採集生活の時代では、立ったり歩いたりが中心の生活であったため、人類の身体的構造が椅子に座るのに適しているとは考えにくい
✔1日の座位時間と死亡リスクの関係です。
出典:Van der Ploeg HP,Chey T,Korde RJ, et al.Sitting time and all-cause mortality risk in 222,497 Austrian aduits.Arch lntern Med 2012;172:494-500.
✔筆者がおすすめするスタンディングデスクのタイプは、簡単に天板の高さを変えられる以下のようなタイプです。
このタイプであれば、立ったり座ったりしながら作業することが可能です。
✔挫折することなく効果をより高めるためのアドバイスです。
・スタンディングデスクの使用に加え、抗重力筋を鍛える筋トレの開始