
2025年現在、日本の65歳以上の人口割合は約29.3%〜29.78%と推計されています。
これは約3,619万人に相当し、過去最高の水準です。
間もなく3人に1人が65歳以上という時代に突入するでしょう。
こうした高齢化社会を反映するように、筆者が通うスポーツクラブでも筋トレに励む高齢者の姿が増えています。
しかし、残念ながら筋トレを継続して習慣化している高齢者は少ないようです。
この記事を読めば、65歳から始める筋トレを途中で挫折することなく継続するために必要なマインドセット(心構え)を知ることができます。
<自己紹介>

筆者本人(1960年生)
出世競争は早めに降りて体づくりに励む
筋トレ歴18年 ボクシング歴12年
<筆者略歴>
1984年 東京大学工学部建築学科卒業後、ゼネコンに入社
1988年 インフラ企業に転職
2018年 子会社の不動産会社に転籍
2923年 退職
目次
65歳定年から始める筋トレを継続させるためのマインドセットとは?
65歳定年から始める筋トレを継続させるためのマインドセットは、次の通りです。
①体型の劇的な改善など効果を期待し過ぎない
②昭和の根性論は捨てて頑張り過ぎない
③体型やウエイトの重さを他人と比較し過ぎない
以下、順に解説します。
①体型の劇的な改善など効果を期待し過ぎない
俳優の松平健がライザップの広告塔として、66歳の時に17キロの減量に成功していますが、これは筋トレだけではなく徹底した食事制限の結果です。
高額な料金を支払って指導を受け、つらい筋トレと食事制限に耐えれば、松平健のように短期間で体型の劇的な変化も不可能とは言えませが、筆者はおすすめしません。
仮に体型の劇的な改善に成功したとしても、ライザップのような短期間での強引な体型改善は、必ずと言っていいほどリバウンドするからです。
65歳定年から始める筋トレは、何よりも継続して習慣化することが重要です。
なぜなら、何もしなければ、シニアの筋肉量はどんどん減少してしまうからです(下のグラフ参照)。

筋トレによって何歳でも筋肉を増やせることは、多くの研究で明らかにされています。
特に、1990年代にアメリカのタフツ大学でMaria Fiatarone博士らが行った研究では、「90歳以上の高齢者が8週間の筋トレで平均して筋力が174%向上した」と報告されており、高齢者の筋トレ研究の古典的な例として広く知られています。
体型の劇的な変化など効果を期待し過ぎて、せっかく始めた筋トレを途中で挫折しないようにしましょう。
なお、筋トレによって得られるものは、筋肉だけではありません。
参考:65歳定年から筋トレ始めると得られる筋肉以外の5つのメリットとは?
②昭和の根性論は捨てて頑張り過ぎない
特に昭和のスポーツ界で根強かった「気合いで何とかなる!」という根性論で、65歳の筋トレ初心者が重いウエイトにこだわるのは絶対やめましょう。
怪我の原因になります。
また、昭和の根性論を助長する認知バイアスとして、自分の能力が低い人ほど自分を過大評価してしまうダニング=クルーガー効果※1 にも注意が必要です。
※1 この効果は1999年に心理学者のダニングとクルーガーが発表した研究から名付けられたものです。この研究では、大学生にテストを受けてもらい、その自己評価と実際の成績を比べた結果、成績が低い人ほど自分の出来を高く見積もっていたことが報告されています。
筋トレ初心者が重いウエイトにこだわるのは、ダニング=クルーガー効果の典型的な現れとされています。
初心者のうちは、筋トレの正しいフォームやウエイトの選び方に関する知識や経験がまだ不足しているにもかかわらず、「自分はもう大丈夫!」と思い込んでしまいがちです。
そして、「ウエイトが重いほど筋トレ効果がある」と思い込んでしまったり、自己流のフォームで「これで合ってる」と過信したりします。
これがダニング=クルーガー効果の罠です。
結果として、無理に重いウエイトを使ってしまい、フォームが崩れたり、怪我のリスクが高まったりします。
65歳の筋トレ初心者は、軽めのウエイトで無理なく始めてください。
継続して経験を積んでいくと、自分の限界や改善点が見えてきて、自然と自信と実力のバランスが取れてきます。
③体型やウエイトの重さを他人と比較し過ぎない
自分と他人を比較し過ぎることも筋トレ挫折の原因になります。
筋肉がつきやすいかどうかには遺伝などの個人差があり、さらに骨格の形によって筋肉の見え方も変わります。※2
※2 たとえば、背が低い人は、一般的に骨格がコンパクトで、筋肉の付着部の距離も短くなります。これによって、筋肉の断面積(=太さ)を増やすのに必要なボリュームが少なくて済むため、見た目の変化が早く出ることがあると言われています。
他人と体型を比較してやる気をなくしたり、隣の人とウエイトの重さを競って怪我をしないよう十分注意してください。
筋トレは、あくまでも自分自身のために、無理せず自分のペースで取り組みましょう。
まとめ
65歳定年から始める筋トレを継続させるためのマインドセットは、次の通りです。
①体型の劇的な改善など効果を期待し過ぎない
②昭和の根性論は捨てて頑張り過ぎない
③体型やウエイトの重さを他人と比較し過ぎない
筆者の筋トレ歴も今年で18年目に突入しましたが、その間には山あり谷あり、さまざまなことがありました。
今言えるのは、難しいことを考えずに、とにかく続けることが大事だということです。