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【一級建築士の終の棲家】小さな家に造ってよかった心地のよい居場所5事例

筆者自邸(終の棲家)階段室の読書用ヌック

老後の住まいである終の棲家にとっては、心地の良い居場所は不可欠です。

なぜなら、定年退職後は家で過ごす時間が増えるため、住環境は老後の生活の満足度に大きな影響を与えるからです。

この記事では、一級建築士の筆者が終の棲家に実際に造った心地のよい居場所の実例をご紹介します。

是非、ご自身の参考にして下さい。

■この記事を読んで頂きたい人■
・小さな家(注文住宅)でも心地のよい居場所を工夫して複数設けたい人

 

■この記事でわかること■
・小さな家に造ってよかった心地のよい居場所5事例

 

一級建築士の筆者が、終の棲家に造ってよかった心地よい居場所5事例について解説します。

<筆者略歴>
1984年 東京大学工学部建築学科卒業後、ゼネコンに入社
1988年 インフラ企業に転職
主に大規模遊休地の不動産開発に携わる
分譲マンション開発(単独開発の他、大手不動産会社と共同開発)、戸建て分譲地開発(大手ハウスメーカー建築条件付き分譲地)を多数経験
2018年 子会社の不動産会社に転籍
2023年 退職

<資格>
一級建築士(管理建築士)

 

 

 目次

小さな家に造ってよかった心地のよい居場所5事例

①大きな窓から庭が見えるキッチンとダイニング

キッチンとダイニングを庭の見える家の中心に据え、生活の主役にしました。

壁に向かっての料理作りは味気ないものです。

料理の合間に庭を見て、季節の変化や風にそよぐ木々の様子を楽しむことができます。 

キッチンとダイニングをベンチを介して隣接させたので配膳や後片付けも楽です。

食べ終わった食器はキッチンカウンターに、ダイニングベンチに腰かけたまま戻すことができます。

もちろんダインイングからも庭を楽しめます。

②庭と一体感のある窓際のベンチスペース

食後は庭に続く窓際のベンチです。

本や雑誌を読んだりベンチに寝っ転がって庭を見たりします。

庭に面する大窓は固定窓(嵌め殺し窓)です。

固定窓としたことで木枠が見えないよう工夫が可能となり、まるで庭との間に何も無いように見えます。

またリビングと軒下デッキの床材を同じ材(大谷石)にしたことにより、リビングが視覚的にそのまま庭に繋がり空間の広がりを感じます。

1階ではテレビは見ません。

テレビやテレビ台を無くしたことで、こういった空間構成が可能になりました。

窓枠が見えないので内外の連続性が強調される。奥に見える小さな石は筆者の趣味のロックバランシングInstagram.com/nagara_kousetsuです。

 

 

③階段室を利用した読書用ヌック

階段を上り切ったところにある階段室は、一般的には味気なく貧弱な空間となります。

筆者の終の棲家では、階段室に70cmほどはね出し空間を外部側に付けたして、読書用ヌックをつくりました。

落ち着けるこもり空間で好きなだけ本が読めます。

無垢の木の格子窓、造り付けのソファと飾り棚が心地よい空間づくりに一役買っています。

④吹抜けに面したワークスペース

作業に疲れた目を吹抜け越しの東南方向の景色が癒してくれます。

また漆喰壁は、窓から射し込む光によって刻々とその表情を変えます。

個室で壁に向かって作業するよりも、いろいろアイデアも浮かんできます。

1階で家事に忙しい妻ともその場に座ったまま情報交換できます。

⑤雨に濡れないアウターリビング

実はこの空間は偶然の産物です。

本来の機能は屋根付き車庫と玄関をつなぐ単なる通路ですが、耐震性能を増すため通路幅が2mを超える広さになりました。

その結果、ローチェアで庭を見ながらくつろいだり新聞を読むスペースが出来た次第です。

屋根付きの贅沢空間ですので癒し効果は抜群です。

用途を決めない「曖昧スペース」こそが大事だという事例になりました。

まとめ

小さな家に造ってよかった心地のよい居場所5事例です。

①大きな窓から庭が見えるキッチンとダイニング

②庭と一体感のある窓際のベンチスペース

③階段室を利用したの読書用ヌック

④吹抜けに面したワークスペース

⑤雨に濡れないアウターリビング

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