「ネットで検索しても似たような記事が並んでる」
「似てるのは内容だけじゃなくて、記事のデザインや雰囲気、行間の取り方までそっくり」
「不思議ですね😟」
そんな疑問にお答えします。
②いかがでしたかブログの本質的な特徴
③内容の薄い情報がネットに氾濫する理由
ブログを始めて半年たつ筆者が、メディアリテラシーの必要性と「いかがでしたかブログ」の本質的特徴や氾濫理由について解説します。
<筆者のブログ、SNS歴>
ブログ:2023年開設 1カ月半11記事で「googleアドセンス」審査に合格
インスタ:2016年 ロックバランシング専門のインスタグラム開始
X(旧ツイッター):2023年 ブログと同時に開始
<筆者略歴>
1984年 東京大学工学部建築学科卒業後、ゼネコンに入社
1988年 インフラ企業に転職
2018年 子会社の不動産会社に転籍
2023年 退職
目次
メディアリテラシーの必要性
今やネットで検索すれば迅速に何でも調べることができ、ずいぶん便利な世のなかになった一方で情報があふれかえり、その質は玉石混交です。
そして最近では玉石混交と言うより、むしろ「石」が多い時代になってしまいました。
猪谷千香*1著「その情報はどこから?」から引用します。
私たちがネットを使って何かを知ろうとする時に気をつけなければならないのは、検索して上位にきている情報だから正しいとか、大手サイトに掲載されている情報だから安心とか、そういう思い込みは捨てなければならないということです。
(中略)
私たちがまず目にする情報は、Googleの検索アルゴリズムによって取捨選択されたもの、あるいは、SEO対策※がうまくいったサイトに掲載されているものが多いからです。
(中略)
ただ、流れてきた情報を鵜呑みにせず、どれがどこからなんのために発信されたものか、見極めることが大事です。
※SEOとは、Search Engine Optimizationの略で「検索エンジン最適化」という意味。Googleなどの検索エンジンで特定のWebサイトの上位表示などにより検索結果からの流入を増やすことを目的とした施策のこと。
単純に広告収入目的のいい加減な記事を鵜呑みにして、ムダな出費をしたり、健康を害するようなことは避けなければなりません。
ネット上の情報の正確性を読み取り、情報の取捨選択が適切にできるメディアリテラシーを高めることがますます大切な時代になりました。
いかがでしたかブログがはびこる理由
いわゆる「いかがでしたかブログ」や「トレンドブログ」「アフィリエイトブログ」など過度に広告収益に走った質の低いブログが溢れかえっています。
こういった情報がネットを席巻している背景には、供給サイドよりむしろ需要サイドの問題があります。
スマートフォンの普及によってインターネットは、あっという間にテレビと同程度に大衆化しました。
その結果、テレビがたどった低俗化の道をネットもより加速度的にたどってしまいました。
ユーザーのリテラシーもインターネット黎明期と今では大きく異なっています。
今やリテラシーの低いユーザーが多数派となり、質と信頼性が高く高尚な記事より、簡単で幼稚な文章と文字装飾や改行が過剰で内容の薄っぺらい記事が好まれています。
Google検索のアルゴリズムも日々改善されていますが、そういったリテラシーの低い大衆需要の大きな波に飲み込まれているのが現状です。
いかがでしたブログ的な怪しい記事の特徴
①企業名の陰に隠れた匿名性
クライアント企業に雇われたブログ屋が書いた「いかがでしたかブログ」が氾濫しています。
クライアント企業名が表に出るため、ライターの匿名性は消されてしまいます。
「いかがでしたかブログ」記事のライティング業は、文字数で単価が決まるため内容が薄いダラダラ長い記事ができあがります。
やたらに途中の「見出し」が多く、過剰な改行で多くのスペースを使いながら「見出し」あたりの文字数は極端に少ないのが特徴です。
リテラシーの低い読み手に逃げられないよう、長文に感じないような工夫をしながら全体の文字数は多くするSEO対策です。
②実体験に基づかないパクリ記事
実際に経験のないテーマをライターが記事にするには、記事をパクるしかありません。
しかし、パクった記事もパクリ記事なので、検索するとほぼ同じ内容の記事が並びます。
一次ソース、二次ソース、、、、一体最初の出所はどこなのか?
リテラシーの低い大衆は、Wikipediaより上位に位置する記事に何の疑問も持たずにアクセスします。
ネット上は、パクリ記事のオンパレードです。
③なんの主張もないメリットデメリット記事
いったい何が言いたいんだという、多重人格記事もよく見かけます。
メリットデメリット記事です。
その方が記事内容とGoogleアドセンスが貼る広告とのミスマッチリスクは回避できますし、特定の広告主を敵に回す心配はありません。
パクった情報で当たり障りのない記事をダラダラと書き、なんの主張もない記事はゴミです。
AIでは量は分かるが質は分からない
脳が肥大化したヒトという動物は「量」は分かるが、「質」は余り分からない動物です。
ですから数字には特別な説得力を感じてしまいます。
そのヒトが生み出したAIも結局は、「質」は理解できず「量」しか理解できません。
Googleのアルゴリズムも記事の「質」を本質的に評価できないために、記事の文字数とページの滞在時間という「量」の指標に頼り続けた結果、「いかがでしたかブログ」が幅を利かせているわけです。
今も相変わらず知識も経験もない素人がお金儲けのために無駄なページを量産し続けている理由はそこにあります。
まとめ
ネット上には、「いかがでしたかブログ」に代表される質の低い低俗な記事が氾濫しています。
低俗記事の氾濫理由は、ネットがテレビ同様、超大衆化したため、低俗記事の方がむしろニーズが多いからです。
Googleがどう頑張っても、簡単には検索アルゴリズムを「量」から「質」重視には変換出来そうにありません。
ネット本来の有益性を享受するためには、溢れかえるネット情報から本物の情報をすくい上げるメディアリテラシーの必要性がますます必要になります。
「#ネット初心者」で寄って来る人達
X(旧ツイッター)で「#ネット初心者」を使うと、自称ブログ指南役が何人か寄ってきます。
そういう人に限って、本人のブログのリンクをXのプロフィールに貼ってありませんし、何故か検索できません。
何故か不思議です(笑)。
*1:東京生まれ、東京育ち。明治大学大学院博士前期課程考古学専修修了。産経新聞文化部記者などを経た後、ドワンゴでニコニコ動画のニュースを担当。2013年からハフポスト日本版でレポーターとして、さまざまな社会問題を取材。2017年から弁護士ドットコムニュース編集部で記事を執筆。