「人生100年時代かぁー」
「65歳定年で、まだ35年もあるんだ」
「どうしよう😞」
こんなお悩み解決します。
②日常生活に支障をきたすような病気に罹っていない60歳以上の方
②「人生100年時代」が大嘘の理由とは?
③「人生100年時代」に騙されて定年後にやってはいけない事3選とは?
65歳定年まで2年残して退職した筆者が、「人生100年時代」に騙されて定年後にやってはいけない事3選について解説します。
<自己紹介>
筆者本人(1960年生 2023.11撮影)
筋トレ歴17年 ボクシング歴11年
<筆者略歴>
1984年 東京大学工学部建築学科卒業後、ゼネコンに入社
1988年 インフラ企業に転職
2018年 子会社の不動産会社に転籍
2023年 退職
目次
- 「人生100年時代」とは?
- 「人生100年時代」が大嘘の理由とは?
- 「人生100年時代」に騙されて定年後にやってはいけない事3選とは?
- ①65歳定年後も働き続ける
- ②株式投資などに励む
- ③「健康第一」主義を続ける
- まとめ
「人生100年時代」とは?
「人生100年時代」は、100歳まで生きることが一般的になる時代を表す言葉で、平均寿命が延びて健康で活動的な長寿が実現可能になることを意味します。
この考え方は、リンダ・グラットン教授とアンドリュー・スコット教授によって提案され、彼らの著作『LIFE SHIFT(ライフ・シフト)―100年時代の人生戦略』を通じて広まりました。
この本では、長い人生をどのように計画し、充実させるかについての戦略が紹介されており、多くの人々に影響を与えています。
「人生100年時代」が大嘘の理由とは?
上のグラフ(引用:PPT - 移植医療:日本と世界の現況 )は、2010年度の日本人の男女別生存曲線で、縦軸は生存率、横軸は年齢です。
生存曲線とは、同種の生物が時間の経過とともにどれだけ生き残っているかをグラフで表したもので、個体群の生存率を視覚的に示し、時間の経過に伴う生存数の変化を理解するために用いられます。
このグラフを見ると、日本人は男女とも70歳を過ぎると急激に死んでいくことが分かります。
それでは、もう少し情報を加えた下のグラフをご覧ください。
このグラフも生存曲線で、こちらは日本人男性のものを年代別にプロットしたものです。
1900年前後は、約20パーセントが生まれても直ぐに死んでいましたが、1955年ごろになると乳幼児期の死亡がほとんどなくなります。
その後1970年ごろになると、50歳を過ぎるまでほとんど死亡することがなくなり、50歳から70歳にかけて徐々に死亡者が増え、70歳を超えると急激に死亡が増えるという、現在とほぼ変わらないパターンとなっています。
そして、ここ30年は急激な死亡増加の時期がわずかずつ右へ移動しつつあることが分かります。
これは医療の進歩が影響していると推測できますが、いくら医療が進歩しても、残念ながら100歳になるとほとんどの人は死亡しているという点に、今のところ変化はありません。
したがって、少なくとも今生きている日本人は、男女とも70歳を過ぎると急激に死んでいき、100歳になるとほとんどの人は死亡するのが現実なのです。
どう考えても「人生100年時代」は大嘘と言わざるを得ません。
さらに、健康寿命の観点から考えると、「人生100年時代」は全くの荒唐無稽です。
平均寿命の嘘
かつてイギリスの首相であったベンジャミン・ディズレーリは、「嘘には3種類ある。嘘、真っ赤な嘘、そして統計だ」と言ったそうです。
そして、統計の最も基本となるのが平均値です。
つまり、平均値はしばしば嘘をつくのです。
平均には「人並み」や「一般的」というイメージが付きまといますが、それは必ずしも正しいとは限りません。
単なる計算値でしかない平均寿命まで、あなたが生きられる保証は全くありません。
「人生100年時代」に騙されて定年後にやってはいけない事3選とは?
①65歳定年後も働き続ける
~働く10,000人成長実態調査2023~シニア就業者の意識・行動の変化と活躍促進のヒント- パーソル総合研究所によると働き続けたい理由のトップ3は次の通りです。
1位:働くことで健康を維持したいから
2位:生活を維持するために収入が必要だから
3位:働かないと時間を持て余してしまうから
2位の「生活を維持するために収入が必要だから」については、もっともな理由ですが、1位と3位の理由についてはどうなんでしょうか?
働くと言っても現実は厳しく、定年シニアがありつける仕事は、以下のような仕事しかありません。
・深刻な人手不足のエッセンシャルワーク(介護職員、スーパーマーケットや飲食店の従業員、警備員、清掃員など)のように不人気で人手不足の末端労働しかない
とても、健康維持や暇つぶしのためにできるような代物(しろもの)ではありません。
そして、前項で解説したように、少なくとも今生きている日本人は、男女とも70歳を過ぎると急激に死んでいくのが現実です。
65歳定年後も働き続けることは、おすすめしません。
②株式投資などに励む
老後なのに、元本割れのリスクを負って更にお金を増やそうという行為は「足るを知らない」愚かな行為です。
現役時代の若いころなら高い授業料を払っても人生はまだ挽回可能ですが、定年シニアは取り返しがつきません。
前項で解説したように、70歳過ぎたらいつ死んでもおかしくありません。
お金を増やすことより、有効なお金の使い方を考えた方が賢明です。
老後資金を狙っている証券会社や金融機関に、決してだまされていはいけません。
死ぬ時が一番お金持ちな日本人
図表1は、日銀金融広報中央委員会による「家計の金融行動に関する世論調査」(2021年)の調査結果ですが、年代別の金融資産保有額の中央値は、60代が1400万円、70代が1500万円と、他の年代に比べて突出しています。
これを平均値で見てみると、さらに増え、60代では3000万円にもなります。
③「健康第一」主義を続ける
現役時代の壮年期は、子育てなどでまだ死ねませんし、がんの早期発見で治療を受けても耐えられる体力があるので「健康第一」主義は意味があるでしょう。
しかし、年々老化が進む定年シニアはどうでしょうか?
「健康第一」主義で、人間ドックは欠かさず受け、医者の指導通り真面目に薬を飲んで節制しても、老化に伴う病気や死を避けることは所詮不可能です(単なる老化現象に病名を付けて病気をでっち上げ、薬を飲まされているのが現実です)。
「健康第一」が老化に伴う病気や死を避けるどころか、かえって死期を早めるという報告もあります。
以下、健康管理しすぎは逆効果? 医師たちが語る“フィンランド症候群”の根拠からの引用をご覧ください。
フィンランド保険局が40歳から45歳までの管理職約600人を選んで定期検診・栄養管理・運動指導・酒タバコ塩分の抑制を義務づける一方で、同年代同職種600人の別グループを選定し定期的な健康調査票への記入だけを依頼したうえで、あとは自由になさってくださいとしました。
1974年から1989年までつづけられた追跡調査の結果、15年後に出た答えは、「後者の健康管理されなかったグループの方が健康で死亡率も低い 」でした。
この事実のことを当時のわが国のマスメディアが『フィンランド症候群』と呼んだのです。
このように、健康診断や人間ドッグが長生きにつながるというエビデンスはありません。
仮に、薬や節制の効果があったとしても、70歳過ぎたら多少長生きできるだけです。
筆者のように酒が好きな人は、休肝日なんか気にせず毎日飲んで死んだ方が幸せです。
神経質な健康管理よりは、人間が本来持っている自然治癒力を信じて生活することが、定年生活を幸せに送るためのコツの一つです。
以下、筆者が感銘を受けたおすすめ関連書籍です。
まとめ
✔「人生100年時代」が大嘘の理由とは?
・生存曲線によると、少なくとも今生きている日本人は、男女とも70歳を過ぎると急激に死んでいき、100歳になるとほとんどの人は死亡するのが現実
・さらに、健康寿命の観点から考えると、「人生100年時代」は全くの荒唐無稽
✔「人生100年時代」に騙されて定年後にやってはいけない事3選とは?
①65歳定年後も働き続ける
②株式投資などに励む
③「健康第一」主義を続ける