「女房、なんか最近、急におカネのムダ使い止めたようだ」
「隠れてコソコソ貯金でもしてるのか?」
「なんか怪しい」
「まさか熟年離婚でも考えてるんじゃぁ😟」
こんなお悩み解決します。
(注)次のような方は対象外です
①自らが妻との熟年離婚を希望している方
②浮気やギャンブル、DV、モラハラなど明らかな熟年離婚の原因を自らつくっている方
退職の10年前から妻との関係改善に努めてきた筆者が、定年後に熟年離婚を回避して妻と良好な関係を築くためのポイント3つについて解説します。
<自己紹介>
筆者本人(1960年生 2023.11撮影)
筋トレ歴16年 ボクシング歴10年
<筆者略歴>
1984年 東京大学工学部建築学科卒業後、ゼネコンに入社
1988年 インフラ企業に転職
2018年 子会社の不動産会社に転籍
2023年 退職
<資格>
一級建築士(管理建築士)
目次
熟年離婚について
①熟年離婚は増加傾向
厚生労働省の「令和4年度「離婚に関する統計」の概況 人口動態統計特殊報告 」によると、結婚後の同居期間が20年以上の、いわゆる熟年離婚は増加傾向です(下のグラフ参照)。
【離婚の同居期間別構成割合の年次推移 -昭和 25~令和2年- 】
②熟年離婚の原因
「性格の不一致」や「価値観の違い」が原因で、長年積み重ねてきた夫への不満や、定年後には家に夫がいることによるストレスが原因となります。
また、夫への具体的な不平の不満の例としては以下が挙げられます。
・妻に感謝の気持ちを伝えていない
・仕事に没頭しすぎて家庭を顧みない
・介護を妻だけに押しつけている
③熟年離婚のきっかけ
1)子供の独立
子供のいる夫婦は、子供が独り立ちするまで離婚は我慢するのが通常です。
しかし、子どもが結婚や就職などで独立すれば、その制約が外れて離婚は夫婦二人だけの問題になります。
子供がようやく独立し、夫婦2人だけになって一息つき、一緒の時間を過ごすようになって「もうこの人とは暮らせない」と妻が離婚を考えるようなケースです。
2)夫の定年退職
熟年離婚のきっかけとして一般的なのが、夫の定年退職です。
夫との結婚生活に嫌気がさしていても、夫が仕事をしている間は我慢できたかもしれませんが、定年退職が近づき、毎日朝から晩まで顔を突き合わせることを考えると熟年離婚を考え始めることになります。
3)老後資金の見通しが立った
老後資金の主要な原資は、夫の退職金の財産分与と年金の分割分です。
離婚後の生活が老後まで問題なさそうだという計算ができた時点で、離婚を切り出すという計画的なケースです。
④熟年離婚のデメリット
1)孤独感や喪失感に襲われる
急に一人になれば、やっぱり寂しくなります。
孤独感や喪失感からは逃れられません。
人生100年時代、一人で生きていく自信ありますか?
2)健康を損なう場合もある
料理を作ってくれた人がいなくなるわけですから、自分で慣れない料理をつくるか、外食になります。
料理が趣味なら問題ないかもしれませんが、そういう人は少数派で、大半は外食になります。
毎日外食では、食事の栄養バランスが損なわれ、身体面に影響が出ることも充分考えられます。
3)老後資金が減る
離婚をすれば、夫婦の共有財産は財産分与によって分配されることになります。
退職金も財産分与によって、年金も年金分割によって婚姻期間相当分の半分は妻に持っていかれます。
妻と良好な関係を築くためのポイントは3つです
①妻への感謝を持ち伝える
熟年離婚する場合でも、財産分与によって婚姻期間中に稼いでつくった財産は妻と折半になります。
やはり「全部俺が稼いでやった」という考え方は絶対アウトです。
妻が支えてくれたからこそ、毎日嫌な上司と仕事ができて収入を得ることが出来るのです。
妻への感謝を忘れないという意味では、結婚記念日や妻の誕生日を忘れるというのもアウトです。
感謝の気持ちを表す絶好の機会と考えてください。
また、定年後に向けて少しずつ家事も手伝いましょう。
定年後の家事の分担は、原則半々が理想です。
②仕事を生き甲斐にしない
仕事人間になって家庭を顧みないのは、50代以降は避けるべきです。
サラリーマンとしての勝負はもうとっくに付いていますので、ムダに会社につくすのは止めて家庭につくすことが、妻との関係改善につながります。
ムダな出世競争や必要以上の忖度を止めれば、会社のストレスも激減しますので妻にもやさしくなれます。
定年まで10年になったら仕事には魂を込めずほどほどにして、定年後を見据えた妻との関係や自分への投資に意識を持っていくべきです。
筆者は、昇進の見込みが無くなった40代後半から「静かな退職」を選択しました。
③定年後は妻と適度な距離感を保つ
妻への感謝の言葉は現役時代だけで、定年後はそれを行動で示すのが重要です。
その行動とは、自分の事は自分でやることによってお互いに適度な距離感を保つことです。
恋愛時代ならともかく、年月を経て成熟した夫婦になった二人であれば、適度な距離感を保つことが、互いの気持ちを思いやり、尊重してあげることで良い関係が築けることにつながると考えておくべきでしょう。
行くところが無いからと言って、妻の行くところに付いていくようではアウトです。
ですから距離感を持つには、自分の世界を持っておくことが必須となります。
定年まで10年になったら、自分の生きがいや趣味におカネと時間を投資して自分の世界をつくり孤独と無縁な老後を送れるよう準備すべきです。
それぞれの世界があるから、お互い適度な距離感が保てるのです。
寝室も別々で適度な距離感がいい
筆者の終の棲家です。
一階から二階を見上げています。
向かって左が筆者の寝室、右が妻の寝室です。
吹き抜け空間を介して、必要なプライバシーを守りつつ気配は感じられる間取りです。
まとめ
最近の熟年離婚は、増加傾向にあります。
✔原因は、「性格の不一致」や「価値観の違い」が原因で長年積み重ねてきた夫への不満や、定年後には夫が家にいることによるストレスが原因となります。
また、その背景には、寿命が長くなったことや平成19年度から始まった年金分割制度、マスコミが熟年離婚を取り上げる機会が増えたことなどが考えられます。
✔熟年離婚のデメリットは以下の3点です。
①孤独感や喪失感に襲われる
②食生活の乱れにより健康を損なう場合もある
③財産分与により老後資金が減る
✔妻と良好な関係を築くための3つのポイントです。
①妻への感謝の気持ちを持ち、それを妻に伝える
②仕事を生き甲斐にしないで、家庭と妻を大切にする
③定年後は自分の世界で生き、妻と適度な距離感を保つ