ながら江雪の人生ノート

現役サラリーマンと定年シニアのお悩み解決

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大企業の同調圧力が強まる4つ理由と対策

「またコンプライアンス研修あるの?」

「一応自由参加で、業務に支障がある人は出席しなくていいことになってるけど。」

「でも出欠名簿を人事部に提出するんでしょ。」

「いつも欠席する人いないし、しょうがないなぁ。忙しいけど出るか😞」

 

こんなお悩み解決します。

 

■この記事を読んで頂きたい人■
・大企業(ホワイト企業)にお勤めの方

 

■この記事でわかること■
①同調圧力が強まる4つの理由

②同調圧力との付き合い方3つ

 

大企業での40年間のサラリーマン人生を終え、今年(2023年)退職した筆者が、大企業の同調圧力が強まる4つ理由と対策について解説します。

<自己紹介>

筆者本人(1960年生 2023.11撮影)
筋トレ歴16年 ボクシング歴10年

<筆者略歴>
1984年 東京大学工学部建築学科卒業後、ゼネコンに入社
1988年 インフラ企業に転職 
2018年 子会社の不動産会社に転籍
2023年 退職

        

 目次

同調圧力を形成する要因~日本人の同質性

日本という国は世界的に見ると、特異な同質性を持っています。

ほぼ、一民族、一言語であり、宗教は聖徳太子がつくった「神・仏・儒習合思想」(要は、何でもありの宗教観)で国民の宗教観は一致しています。

その対極にある国がマレーシアです。

マレーシアはマレー系のほか中国系、インド系など多様な民族が混在する典型的な多民族国家です。

異質が当たり前なマレーシアでは、民族や宗教上の制約はあっても、日本のような過剰な同調圧力はありません。

同調圧力も昭和時代は良かった

人口増に伴い内需が拡大し経済が成長した時代は、少品種大量生産の時代で、単純にみんなで力を合わせればよい時代でした。

決まったモノを高い品質で効率よく作るには、「同じような人材の一致団結」が功を奏します。

欧米に追い付け追い越せのキャッチアップ型社会は、同調圧力と相性の良い時代でした。

同調圧力が強まる4つの理由

①安定経営による組織の共同体化

大企業の多くが、「限定された市場を独占していたり、競争力が突出した優良な経営資源により経営が安定」しています。

したがって、外部との競争が少ないため、社員の意識やパワーが内へ向かいます。

すると本来、社会に貢献し利益を上げるという機能体であるべき会社組織が共同体化(ムラ化)します。

共同体とは、居心地追求型組織で閉鎖性の強い集まりのことで、今(2023.12現在)話題の「宝塚歌劇団」は典型例です。

当然、ルール破りは罰せられ、同調圧力は増します。

②ホワイト職場で人材が固定化

大企業のほとんどは、ホワイト企業です。

給与を含め福利厚生などの待遇がよいホワイト企業では、離職率が低く人材の外部との交流がありません。

また社員は、企業色の強い他の会社で通用しないスキル(企業特殊的人材資本)しか身に付いておらず、転職にブレーキがかかります。

③価値一元的な人事評価による社員の同質化

入社の段階や昇格人事で、共同体に相応しい人材が選別されていきます。

選別の基準は、多様な価値基準によりいろんな人材を選ぶのではなく、単一の価値基準により同じような人材を選別していきます。

共同体の価値一元化システムにより、社員はますます同質化していきます。

④チームワーク主義で個人が組織に一体化

人的に余裕のある大企業は、相変わらず個人プレーよりチームワーク(組織)で仕事をした方がうまくいくという呪縛に縛られています。

「全員一丸」「一致団結」です。

これは経済成長時代(工業時代)の成功体験がいつまでも尾を引いています。

チームワーク主義は、個人の守備範囲や責任が不明確なため、周りに同調して仕事をするしかありません。

設計事務所では、個人ごと担当案件が決まっており、個人の守備範囲や責任が明確なため同調圧力は少なく、勤務時間などは各自バラバラです。

参考文献:太田肇著「同調圧力の正体」

 

 

同調圧力と折り合いのつけ方3つ

①会社以外の共同体にも複数所属

仕事を生き甲斐にしないことが一番重要です。

会社組織という共同体しか居場所がないと、圧力の影響をまともに受けるために精神的にもきつくなります。

スポーツクラブ、カルチャー教室、地域のサークル、ボランティア、場合によっては何か副業など外にはいくらでも居場所はあります。

幸い大企業は、週休2日制で給与もよいので、時間とおカネの制約はありません。

また、会社で承認欲求を満たそうとするから同調圧力に屈せざるを得ないわけです。

承認欲求は別の居場所(共同体)で満たせばよいのです。

②自分の規範を守るためのコストを払う

会社組織(共同体)の規範(同調圧力)を跳ね返して、自分の規範(価値観)で生きるためにはコストが必要です。

会社での承認欲求は捨てて、出世競争から降りるというコストを支払えば気楽なものです。

嫌な上司に気に入ってもらう必要はありません。

もともと公平な出世競争など存在しませんし、大企業ですので、それほど出世しなくても浪費しなければ給与は十分です。

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③おカネを稼ぐ場と割り切る

仕事を生きがいにしないで、会社はおカネを稼ぐ場所と割り切ればラクな世界です。

特に大企業の官僚的な同調圧力は、ワンパターンで慣れればどうと言うことはありません。

思考・行動パターンは単純です。

「減点主義」「事なかれ主義」「集団無責任体制」「形式主義」「序列主義」などなど。

リスクを取って利益を上げるような本当の仕事は、やらない方が得です。

老後の計画を立て、稼ぐべき目標額を設定して、そこまで稼いだら早めに会社とはオサラバしましょう。

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まとめ

同調圧力が強まる4つの理由です。

安定経営による組織の共同体化

ホワイト職場で人材が固定化

価値一元的な人事評価による社員の同質化

チームワーク主義で個人が組織に一体化

同調圧力と折り合いをつける方法は3つあります。

会社以外の共同体に複数所属

自分の規範を守るためのコストを払う

会社はおカネを稼ぐ場所と割り切る