「もう年だから、しわ、しみ、たるみ、しかたないか」
「でもジムで見かける筋トレおじさん、なんか歳の割に若々しい」
「俺もこの老け顔なんとかならない?」
こんなお悩み解決します。
②「見た目」を若く保つための7つの生活習慣
(注)薄毛など遺伝に関係するもの、行動力やオシャレなど性格・感性などに関係することは対象外です。
現役時代からアンチエイジングに取組んできた筆者が、人生を前向きに楽しむ為にシニアが「見た目」を若く保つ7つの生活習慣について解説します。
<自己紹介>
筆者本人(1960年生 2023.11撮影)
筋トレ歴16年 ボクシング歴10年
競技には出ませんので、増量期と減量期は設けていません(体脂肪率12%)
<その他の運動遍歴>
テニス、スポーツジム、SUP、卓球
<筆者略歴>
1984年 東京大学工学部建築学科卒業後、ゼネコンに入社
1988年 インフラ企業に転職
2018年 子会社の不動産会社に転籍
2023年 退職
目次
- シニア「見た目」の若さとは?
- 習慣1~筋トレで筋肉を維持増強
- 習慣2~適度な運動で毛細血管を維持更新
- 習慣3~腸内環境を整える
- 習慣4~体内時計で生活のリズムを整える
- 習慣5~活性酸素対策
- 習慣6~フェイスケア
- 習慣7~異性と空間を共にする
- まとめ
シニア「見た目」の若さとは?
2022年に朝日新聞Reライフプロジェクトが実施したアンケート「見た目でとくに関心がある点」でのトップ3です。
1位 顔(しわ、しみ、たるみ)
2位 体型
3位 姿勢
以降、この3点に絞って、「見た目」を若く保つ生活習慣について解説します。
引用記事:見た目の若々しさに関心8割以上 5割以上の人が実年齢より5歳以上若く見られたい (asahi.com)
習慣1~筋トレで筋肉を維持増強
筋トレにで筋肉量を増やすことにより姿勢がよくなり、基礎代謝が増えて太りにくい体質になるので体形もよくなります。
それでは、顔のしわ、しみ、たるみはどうでしょうか?
実は最近、筋トレは顔のしわ、しみ、たるみにもよいという研究報告が、ポーラ化成工業株式会社(以下、「ポーラ」)によって2020年に発表され注目を集めています。
ポーラは、立命館大学スポーツ健康科学部の藤田聡教授らの研究チームと共同で研究を行い、以下の2点を世界で初めて明らかにしました。
①筋トレと有酸素性運動の両方が、皮膚の弾力性と真皮構造を改善させること
②特に筋トレは、真皮の厚みを増加させ、若々しい外見に貢献する可能性があること
真皮の厚みは、顔のシミ、シワ、たるみなど、見た目の若々しさにも関係しています
上の図のように、筋トレと有酸素性運動は、どちらも皮膚の弾力性と真皮構造を改善することが判明
ちなみに、ポーラでは、これまでにも筋肉と顔のしわ、しみ、たるみの関係に関するさまざまな研究を行いっています。
2021年には、筋肉で作られる「マイオネクチン」という物質が皮膚に運ばれ、シミのもとであるメラニンの生成を抑制するだけでなく、炎症因子の抑制やメラニンキャップ(凝集したメラニン)の分解促進と、シミなどの色素沈着の予防・改善につながる複数の働きを持つことを解明したのです(下図参照)。
以上のように、筋トレは体形や姿勢だけではなく、顔のしわ、しみ、たるみの抑制に大きな効果があります。
引用記事:【筋トレで美肌】ポーラが発見。筋肉量が多いほど、シミ、シワ、毛穴の目立たない美肌に!
習慣2~適度な運動で毛細血管を維持更新
毛細血管は、体の隅々まで栄養分や酸素を運ぶ重要な存在です。
毛細血管が傷んでゴースト血管になると、「見た目」の老化だけでなく免疫力の低下、さらには認知症のリスクが上がります。
毛細血管のゴースト化は、個人差はありますが、だいたい新陳代謝が低下する40代から始まります。
加齢による毛細血管の変化を調べた研究では、20代の毛細血管の量を100%とすると、60代、70代では約4割も減ると報告されています。
毛細血管が減るといっても、もちろん全員が一律に4割減るわけではなく、努力次第では減るのを遅らせたり、維持することは可能です。
引用記事:老化につながる毛細血管の「ゴースト化」 何歳から? - 日本経済新聞 (nikkei.com)
習慣3~腸内環境を整える
最近の研究によれば、腸の状態によって肌の保水量や弾力に変化が生じ、体重の増減にも影響することが分かっています。
このように、腸はアンチエイジングに重要な役割を果たす器官であることが明らかになっており、腸の若さを保つことこそ、その人自身の若さを保つ近道といえます。
そして、その腸の若さと健康を保つために不可欠なのが、腸内細菌のバランスを良好に保つことなのです。
腸内細菌は、善玉菌、悪玉菌、日和見菌の3種類です。
そして日和見菌は、デブ菌とヤセ菌に分かれます。
その比率は、食生活などにより善玉菌が増えればヤセ菌が増え、悪玉菌が増えればデブ菌が増えます。
まさにこう言った特徴が、日和見菌といわれる所以です。
腸内環境が食生活などにより悪化して、"善玉菌"より"悪玉菌"が勢力を伸ばすようになると、太りやすくなり、腸の中で有害な物質が作られ、肌や血管の老化を引き起こす原因にもなります。
それでは、どんな食生活が腸内環境を整えるのでしょうか?
簡単にいうと和食は「善玉菌+ヤセ菌」を増やし、洋食は「悪玉菌+デブ菌」増やします。
下の図は、和食と洋食の栄養バランスの違いを示しています。
引用記事:世界が注目! 和食は理想の栄養バランス?!|おいしい和食のはなし
「善玉菌+ヤセ菌」を増やす食材は以下の通りです。
①食物繊維
水溶性:ゴボウなど根菜類、ワカメなど海藻、大麦など穀類
不溶性:レンコンなど根菜類、玄米など穀類、大豆など豆類
不溶性:水溶性=2:1の比率で摂るのがよいとされています
②発酵食品:味噌、納豆、ぬか漬け、キムチ、ヨーグルトなど
③レジスタントスターチ:イモ類、シリアルなど
レンコンの植物繊維は不溶性で水分を吸収して著しくふくらみ、腸の蠕動運動を促します。
しかも、有害物質もろとも体外に排出します。
便秘解消や肥満防止のみならず、腸内環境を整え、血糖値の上昇防止やコレステロールの吸収抑制などにも役立ちます。
「れんこんパウダー」を味噌汁やヨーグルトなどに入れれば毎日手軽に摂れます。
引用記事:腸からはじめる全身アンチエイジング - 日本経済新聞 (nikkei.com)
3番目のレジスタントスターチとは、体内で消化されない(レジスタント)でんぷん(スターチ)のことで「難消化性でんぷん」とも呼ばれ、食物繊維と同様の機能を持つことで注目されています。
レジスタントスターチで特に注目すべきは、ただの食物繊維ではなく発酵性食物繊維だということです。
発酵性食物繊維は、善玉菌のエサとなって発酵し増殖をサポートするとともに、腸内を悪玉菌が増えにくい弱酸性に保ってくれます。
レジスタントスターチ「バーリーマックス」の食物繊維量はごぼうの4倍、玄米の約7倍、一般的な大麦の約2倍の量を誇ります(下のグラフ参照)。
習慣4~体内時計で生活のリズムを整える
体内時計という言葉は聞いたことがあると思いますが、「概日リズム」とも言うそうです。
概日リズム(がいじつリズム、英語: circadian rhythm サーカディアン・リズム)とは、約25時間周期で変動する生理現象で、動物、植物、菌類、藻類などほとんどの生物に存在している。
一般的に体内時計とも言う。厳密な意味では、概日リズムは内在的に形成されるものであるが、光や温度、食事など外界からの刺激によって修正される。
生活のリズムは体内時計に頼るのが自然ですし苦労もいりません。
体内時計に頼る具体的は方法は朝日や夕日を浴びることです。
その結果決まった時間に眠くなり(寝つきもよくなりました)、決まった時間に目が覚め、決まった時間に空腹を感じるようになりました。
生活リズムの改善は、頭で考え身体に指示を出すのではなく、むしろ自然に身を任せることです。
会社から解放された定年シニアはそれが出来るのです。
習慣5~活性酸素対策
①活性酸素の有害性
活性酸素は本来、身体を細菌などから守る免疫機能ですが、増えすぎると肌を酸化させ、シワやしみ、たるみを増やしてしまう原因になります。
②活性酸素対策
1)日焼けしない
肌の酸化を引きおこす原因の約80%が紫外線による日焼けとされています。
タンニングマシーンなどで肌やを焼く行為は、自ら進んで肌の老化を引き起こしているようなものです。
男性でも長時間の外出には日焼け止めが欠かせません。
2)活性酸素を除去する食べ物を摂る
身体の酸化を防ぐ栄養素です。
①ビタミンA(鶏・豚・牛レバー、うなぎ、たまご、モロヘイヤ、ニンジンなど)
②ビタミンC(アセロラ、キウイ、レモン、赤・黄ピーマン、ブロッコリなど)
③ビタミンE(うなぎ、銀だら、モロヘイヤ、アーモンドなど)
④コエンザイムQ10(大豆、ピーナツ、ゴマ、ほうれん草、ブロッコリなど)
⑤ポリフェノール(赤ワイン、コーヒー、モロヘイヤ、ピーナツ、ごぼうなど)
3)激しい有酸素運動をやり過ぎない
運動量の多いエアロビクスなど激しい運動で呼吸回数が増えると活性酸素が大量に発生します。
激しい有酸素運動をやり過ぎると肌の老化につながります。
エアロビクスのインストラクターを間近で見ると、意外に肌が老けていることがあるのはそのためです。
習慣6~フェイスケア
男性でもフェイスケアを、するかしないかで「見た目」は大きく違ってきます。
ほんのちょっとした手間で、かなり顔の印象が違ってきます。
フェイスケアをまとめました。
①洗顔
顔の肌の角質ケアのために朝と夜の2回洗顔します。
できれば泡立てネットを使って洗顔料を泡立て、肌への負担を減らしてください。
ごしごし顔を洗って必要以上に角質を除去するのは厳禁です。
筆者は、コスパのよい無印良品を愛用しています。
②保湿
顔と首の保湿は男性でも絶対必要です。
洗顔後、たっぷり塗ってください。
化粧水は水分を補い、乳液は水分と潤いを保つと同時に油分で肌の保護をします。
筆者は、コスパのよい無印良品を愛用しています。
習慣7~異性と空間を共にする
勤医協中央病院名誉院長 伊古田俊夫氏*1によると、「実は、恋をすることでさまざまな脳内ホルモンや神経伝達物質が増加し、認知症を確実に遠ざける効果がありそうなのです」ということです。
また、日本におけるアンチエイジング医療の先駆者で、2002年に日本初のアンチエイジング・クリニックを開設した満尾クリニック(東京都渋谷区)院長の満尾正氏は、「男性ホルモンや女性ホルモンを、“若返りホルモン”の仲間だと捉えることが大切です」とおっしゃっています。
異性と空間を共にすることにより性ホルモンの分泌を促すことは「見た目」を若く保つ秘訣です。
下の画像は、スポーツクラブのダンスフィットネス「リトモス」クラスの仲間たちです。
クリスマス仮装イベントの記念撮影写真です。
最後列中央、柱の前のちょっとマッチョな男(仮装用の緑色のメガネの男)が筆者です。
このクラスで美魔女たちに囲まれて踊っているうちに、若返りホルモンの分泌が促進されて筋肉の付き方も少し良くなってきました (笑)。
引用記事:認知症予防には恋が効く!? 高齢者の「愛と性」をマジメに考える
男性ホルモンは「若返りホルモン」だった!:「老けない人」の新常識:日経Gooday
まとめ
✔シニアの「見た目」の若さは、次の3点が関係しています。
1位 顔(しわ、しみ、たるみ)
2位 体型
3位 姿勢
✔見た目を若く保つための7つの生活習慣です。
習慣1~筋トレで筋肉を維持増強
習慣2~適度な運動で毛細血管を維持更新
習慣3~腸内環境を整える
習慣4~体内時計で生活のリズムを整える
習慣5~活性酸素対策
習慣6~フェイスケア
習慣7~異性と空間を共にする
*1:1949年、埼玉県生まれ。75年に北海道大学医学部卒業後、同大脳神経外科、国立循環器病センター脳神経外科を経て、84年に勤医協中央病院脳神経外科科長、2001年に同院院長に就任。2008年から同名誉院長。2007年、札幌市若年性認知症支援事業推進委員長、2009年、北海道認知症地域支援体制構築事業コーデイネーター、2010年、札幌市認知症支援事業推進委員長。日本脳神経外科学会専門医、認知症サポート医。認知症の地域支援体制づくりに取り組むかたわら、社会脳科学の立場から認知症の臨床研究を進めている。