ながら江雪の人生ノート

現役サラリーマンと定年シニアのお悩み解決

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お金を使い切って死ぬ為に定年前からやるべき4つの取組を経験者が解説

2020年9月、ダイヤモンド社から「DIE WITH ZERO(ダイ・ウィズ・ゼロ=ゼロで死ね)」という、ちょっと刺激的なタイトルの本が発売されました。

アリとキリギリスのイソップ寓話のアリはいつ遊ぶことができるのだろう?という疑問に対する答えがこの本のテーマです。

この記事では、この本の内容も参考にしながら、筆者が「お金を使い切って死ぬ」為に定年前から実践してきた取組について解説します。

 

■この記事を読んで頂きたい人■
・大企業などにお勤めの比較的めぐまれたサラリーマンで、10年以内に定年を迎える方

 

■この記事でわかること■
①日本人高齢者の貯蓄額の高さ

②お金を使い切って死ぬ為に定年前からやるべき4つの取組

<自己紹介>

筆者本人(1960年生 2023.11撮影)
筋トレ歴16年 ボクシング歴10年

<筆者略歴>
1984年 東京大学工学部建築学科卒業後、ゼネコンに入社
1988年 インフラ企業に転職
2018年 子会社の不動産会社に転籍
2023年 退職
<資格>
一級建築士(管理建築士)

 

      

 目次

死ぬ時が一番お金持ちな日本人

図表1は、日銀金融広報中央委員会による「家計の金融行動に関する世論調査」(2021年)の調査結果ですが、年代別の金融資産保有額の中央値は、60代が1400万円、70代が1500万円と、他の年代に比べて突出しています。

これを平均値で見てみると、さらに増え、60代では3000万円にもなります。

お金はどれだけあってもよいと誰もが感じますが、莫大な時間を費やして働いても、稼いだ金を残して死んでしまえば、人生の貴重な時間を無駄に働いて過ごしたことになってしまいます。

そして、その時間を取り戻すことはできません。

 

 

お金を使い切って死ぬ為に定年前からやるべき4つの取組

①年金で生活できるライフスタイルの体得

「消費(浪費)=幸せ」と感じる「消費脳」に操られる生活を改め、年金の範囲内で通常の生活を送ることができるライフスタイルを体得することが必要です。

死ぬ前にお金が底をついてしまっては本末転倒だからです。

お金を使い切って死ぬ為には、お金の使い方を自分の意志でコントロールできなければなりません。

その第一の条件は、年金の範囲内で生活できるライフスタイルを身につけることです。

これが体得できていれば、蓄えに応じたプラスアルファの生活で人生を楽しめます。

②自分への投資

1)健康投資

健康でなければお金を使って人生を楽しめません。

保険のきかない最先端治療でお金をはたいて死んではシャレになりません。

スポーツクラブや各種スポーツスクール、お金に余裕のある方は個人レッスンや会員制パーソナルトレーニングなどで運動習慣をつけるためにどんどんお金を使いましょう。

健康で丈夫な身体は健康寿命を延ばし、将来お金を使う選択肢を増やしてくれます。

また、医療費も大幅に節約でき、もっと意味のあることにお金を回せます。

2)趣味投資

スポーツ以外の趣味にもどんどんお金を使いましょう。

定年後は有り余る時間がありますので、暇つぶしの引き出しが多い方が安心です。

また、定年後に新しい趣味を始めるにしても定年前の趣味経験は活きてきます。

筆者の場合、スポーツも含めた趣味経験がブログ運営に貢献してくれています。

 

 

③住宅関連投資

定年を迎えるにあたって、大きな支出を伴う住宅修繕は済ませておきましょう。

寿命いくばくもなくなってから大きな修繕をやるくらいなら、早めに修繕を終えて心地よい住空間で第二の人生をスタートさせた方が賢明です。

そして、一般的な地方都市にお住いの方におすすめしたいのが、夫婦二人用にダウンサイジングした一戸建て注文住宅(終の棲家)への建て替えです。

コンパクトで自分らしい居心地の良い住空間にすることで、ムダなコストを抑えるとともに老後の生活が豊かになります。

耐震・断熱・省エネなどの性能を最新のものに見直せば、安心して老後を過ごせます。

日本の住宅は世界的に見ても断熱・気密性能がかなり低く、冬寒いことで健康上の問題を引き起こしています。

特に部屋ごとの室温の違いによるヒートショックで、毎年多くの高齢者が命を落としています。

また、自然素材(漆喰や無垢の木材)を使った家は、その風合いだけではなく完全なシックハウス症候群対策にもなります。

生活予備費を必要以上に確保せず、住宅投資にお金を回して第二の人生をスタートさせた方が賢明です。

お金は使わなければ単なる「数字」です。

早めにお金の価値を引き出して、現役時代の苦労の代償を享受しましょう。

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④早めの退職

これまでお話ししてきた準備の目途が立ち、必要な貯蓄が確保出来たら、ダラダラと惰性で会社勤めを続けるのではなく、ストレスがたまるだけでやりがいの無い会社勤務はとっとと辞めましょう。

特にみじめな役職定年者は、精神的健康のためにもいち早く職場を離れた方がベターです。

3年以内に60%の人が発症すると言われている軽度の認知障害MCIも65歳からは急に増え始めます。

とにかく嫌々何かを行うことが認知症を発症させる一番の原因です。

65歳まで使いもしないお金を稼ぐために嫌々働くのは避けた方がよさそうです。

筆者もあと2年残しの63歳で退職して清々しています。

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まとめ

日本の高齢者は、国や金融機関、マスコミに脅されて、イソップ童話のアリのように何も楽しむことなくお金を貯めるだけ貯めて死んでいくようです。

そうならないよう、ムダな支出は避ける一方、使うべきところにはケチらず使うメリハリの利いた定年準備と第二の人生で、お金は使い切って死にましょう。

定年前からやるべき4つの取組は以下の通りです。

①年金で生活できるライフスタイルの体得

②自分への投資(健康投資と趣味投資)

③住宅関連投資

④早めの退職

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